英語のリスニング力が伸び悩んでいる…。
そんな人におすすめなのが「シャドーイング」です。
英語学習アプリや英会話スクールでも「シャドーイングトレーニング」ができることを謳うものが増えていることからも、その注目度がわかりますね。
その一方で、シャドーイングが本当にリスニングに効果があるのかわからない…という人もいるでしょう。
結論から言うとシャドーイングは「正しく」行えばリスニング力向上に効果があるトレーニングです。
今回はシャドーイングの「正しい」やり方や、なぜシャドーイングがリスニング力向上に効果があるのかについてリスニングのメカニズムから解説します。
![監修者:水野](https://www.showcase-tv.com/programming/wp-content/uploads/2024/06/supervisor-mizuno-150x150.jpg)
シャドーイングとは?シャドーイングがリスニングに効果的な理由
まずはシャドーイングとは何か、シャドーイングがなぜリスニング力アップに効果的なのかみていきましょう。
シャドーイングとは?
シャドーイングとはその名前の通り、英語音声の2語くらいあとをシャドーのようにつけて発声する英語トレーニング方法です。
最終的には英語原稿を見ずに英語音源の完全再現を目指すため、かなり負荷の高いトレーニング法と言えます。
シャドーイングが注目を集めるのはリスニング力、とりわけリスニングに必要な能力の内、日本人がもっとも苦手とする「音声知覚」に効果があるからです。
シャドーイングとリスニングの関係
シャドーイングはなぜリスニング力向上に有効なのか、リスニングのメカニズムから見ていきましょう。
リスニングには以下3つの能力が関わってきます。
- 音声知覚・・・英語の音をフレーズや単語として認識する能力
- 意味理解・・・聞き取った音の意味を理解する力
- 英語知識・・・英語の音や文法といった知識
たとえば(カタカナで表すなら)「カモニン」という音が聞こえたときに、「come on in」の3語で成り立つと認識する力が音声知覚、「come」「on」「in」が一緒になると「いらっしゃい・さあ中へ」という意味だと理解する力が意味理解です。
また音声知覚・意味理解両方の土台となるのが、英語の音変化や語彙の知識といった英語知識になります。
シャドーイングが鍛える能力「音声知覚」
シャドーイングはリスニングに必要な能力のうち、音声知覚に圧倒的な効果を発揮する学習法。
なぜならシャドーイングを「正しく」行うことで、即座に音と語彙・フレーズが結びつくようになるからです。
例えば上記の「come on in」。
- スクリプトを見てカモニンという音がcome on inであると理解する
- come on in=カモニンと認識した状態でシャドーイングを行う
- カモニン=come on inという知識が定着し音から即座に単語・フレーズが浮かぶようになる
このようにシャドーイングを行うことで音声知覚が向上し、音声知覚が向上することで意味理解の方に集中できるようになります。
結果としてリスニング力が向上していくのです。
シャドーイングは英語のリズム・抑揚トレーニングにも◎
上記のように、シャドーイングは「リスニング力(音声知覚)」に効果があるトレーニングです。
しかし英語の音源を完全に再現するトレーニングを続けることで、日本語とは違う英語のリズムや抑揚に慣れることができます。
シャドーイングの「正しい」やり方4ステップ
シャドーイングの効果を最大化させたいなら「正しく」トレーニングを行う必要があります。
初心者向けのシャドーイングのやり方4ステップご紹介します。
- 何も見ずに音源を聞く
- スクリプトを見ながら音源を聞く
- スクリプトを見ずにシャドーイングを行う
- 録音を聞く
1.何も見ずに音源を聞く
まずは何も見ずに音源を聞いてみましょう。
目安は3~5回。
この段階では細かな箇所まで理解する必要はなく、大まかな内容がつかめればOKです。
5回ほど聞いてもほとんど内容が掴めないのであれば、その音源は英語レベルに合っていません。
もう少し簡単なものにした方が良いでしょう。
2.スクリプトを見ながら音源を聞く
大まかな内容を把握したら、スクリプトを見ながら音源を聞いてみましょう。
- 英語の音と単語・フレーズを結びつける
- 単語・フレーズの意味をチェックし内容を理解する
音源を聞く時、英語の音がスクリプトのどの部分に当たるのかしっかり意識しながら聞いて下さい。
この作業を行うことで、英語の音と単語・フレーズが結びつくようになります。
またわからない単語や構文があったら調べる作業も必要です。
地道な作業ですが、シャドーイングの下準備として必ず行ってください。
3.シャドーイング
2で下準備を行ったら、いよいよシャドーイングに入ります。
1つの課題に対し、最低でも30回はシャドーイングを行いましょう。
その際意識するべきなのが「音と単語・フレーズの結びつき」です。
発声している単語・フレーズを意味まで含めて思い浮かべながら、シャドーイングをしてください。
ただ発声するだけでは単なる音のリピートにしかならず、音声知覚は向上しません。
4.録音を聞く
シャドーイングの最後は、自分の音声の録音と確認です。
オリジナルの音源と比べて発音はどうか、抑揚やリズムは音源に近いかなど確認していきます。
この作業を行うことで明日以降の自分の課題が明確になり、さらに効果的にシャドーイングが行えるようになりますよ。
2日目以降は3と4のみで大丈夫です。
4~5日同じ課題でシャドーイングし、課題にでてくる単語やフレーズの音を完璧に認識できるようにしていきましょう。
シャドーイングが上手くできない…シャドーイングのコツ
どうしてもシャドーイングが上手くできない…。
そんなときは以下の方法を試してみてください。
- オーバーラッピングを行う
- 音源の速度を落とす
- イヤホンをする
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
オーバーラッピングを行う
オーバーラッピングとは、スクリプトを見ながら音源と同時に発話するトレーニング方法です。
シャドーイング前にオーバーラッピングを行うことで、英語音源の抑揚やスピードに慣れることができます。
音源のスピードを落とす
口が回らず音源のスピードについていけない…。
そんなときは音源のスピードを落としてシャドーイングを始めるのも1つの手段です。
Youtube動画ならYoutubeの機能として0.75倍速などにすることができますし、音源調整の機能がついていない音源ならスピード調整アプリなどを利用してみてください。
イヤホンをする
自分の声が邪魔をして英語の音源が聞こえなくなってしまうこともよくあります。
まずはイヤホンをして音に集中できる環境にしてからシャドーイングを行ってみてください。
シャドーイングの目的は「音」と「単語・フレーズを結びつける」こと。
大切なのは「音」とその音が持つ意味・イメージであり、自分の声を聞くことは必須ではありません。
超重要!初心者向けシャドーイング教材の選び方
シャドーイングトレーニングに使う教材・音源選びは非常に重要です。
なぜなら自分にあった教材を用いることで正しくシャドーイングが行いやすくなりますし、適切な負荷がかかり効率的にリスニング力向上につなげていくことができるからです。
初心者向けシャドーイング教材の選び方をご紹介します。
- スクリプトがあること
- 読んで7割程度理解できる語彙・文法レベルであること
- 興味がわく内容であること
スクリプトがあること
英語の音と単語・フレーズを結びつけるためにも、英文スクリプトは必須です。
またアプリやサイトを利用するなら、スクリプトをクリックしたりカーソルを合わせることで単語・熟語の意味が表示されるものをおすすめします。
わからない語句に出会ったときに、わざわざ調べる手間が省けて効率的だからです。
読んで7割程度理解できる語彙・文法レベルであること
適切な負荷をかけてシャドーイングを行うためには、自分の英語レベルより少し上のレベルの教材を使うのがおすすめです。
目安は、スクリプトを読んだときに7割程度理解できる語彙や文法レベルのもの。
新しい単語や表現に出会う機会も増えますし、英語知識の蓄積という面でも◎です。
興味がわく内容であること
シャドーイングはスクリプトなしで音源の完全再現を目指す、負荷の高いトレーニング法です。
慣れるまでは、かなりキツく感じるもの。
またいくらシャドーイングがリスニング力向上に効果的とはいえ、実際に成果を感じるには継続することが大切です。
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【まとめ】初心者も上級者もシャドーイング!正しく行ってリスニング力アップ
シャドーイングはリスニング力、とりわけ音声知覚向上に非常に効果的な学習方法です。
音源のレベルを変えれば、初心者でも問題なく取り組むことができます。
ぜひ今回ご紹介した正しいシャドーイングのやり方などを参考にシャドーイングを英語学習に取り入れ、効率よくリスニング力をアップさせていきましょう。