就職や進学のときに有利になるTOEICですが、「どれぐらいの点数があれば評価されるのか」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
就職・転職でアピールできる点数、英語を使う仕事に就けるレベル、ネイティブと議論できるレベルなど、目標とする点数を確認するための参考材料としてぜひ役立ててください。
また、目標点数を取るために必要な対策も合わせて紹介します。
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TOEICの点数配分と採点の特徴
TOEICの試験には「TOEIC L&R」と「TOEIC S&W」など5種類あります。
ここでは多くの企業や大学で基準とされ、実績も多い「TOEIC L&R」の点数配分や採点の特徴について解説します。
TOEICの点数配分
「TOEIC L&R」の試験は、リスニングとリーディングの2つのパートに分かれています。
配点はリスニング5点~495点、リーディング5点~495点で、2つのパートを合わせた最高得点は990点、最低点は10点となります。
TOEIC点数の採点の特徴
- 5点刻みで採点
- 最高点990点・最低点10点
- スコア方式
TOEIC点数は、600点、605点、610点のように5点刻みで採点されます。
最高得点は990点ですが、スコア方式で採点されるため、全問正解でなくても最高得点が取れる可能性があります。
受験者全体の英語力が高く、平均偏差値が上がれば、数問の不正解があったとしても990点満点が取れます。
また、0点は存在せず、1問も正解がなかったとしても最低点は10点です。
TOEIC点数ごとの英語レベルの目安
TOEICは、どれぐらいの点数が取れたかによって、今の英語レベルを測ることができます。
ここからは、100点ごとに区切ったTOEIC点数から予想される英語レベルの目安を解説していきます。
TOEIC400点未満:中学英語の基礎学習が必要なレベル
TOEIC400点未満は、中学英語の基礎が身に付いていないレベルといえます。
リスニングは、簡単な単語や短文の聞き取りはできますが、聞き慣れない単語や長文の聞き取りは難しいでしょう。
またリーディングでも、分からない単語が多いため、文章の内容が理解できない傾向があります。
資格としての評価は低く、履歴書に書くと逆効果になってしまうので注意しましょう。
TOEIC400点~495点:中学英語が身に付いているレベル
TOEIC400点~495点は、中学英語はほぼ理解しているレベルです。
リスニング、リーディングともに、基本的な問題は自信をもって答えられるぐらいの知識を持っています。
ただし、高校英語は理解していない部分が多いため、長い文章の聞き取りや読解はまだまだ難しいレベルといえます。
英会話は、決まった言い回しや短文で受け答えができる程度なので、就職や転職のアピール材料にはならないでしょう。
TOEIC500点~595点:高校英語が身に付いているレベル
TOEIC500点~595点は、高校英語を十分に理解しているレベルです。
TOEICの初級向けの問題なら、勘に頼らず根拠をもって答えを導き出せるスキルを持っています。
また、知っている単語が増えるため、長文読解の問題でも内容をなんとなく理解することができるレベルです。
ただし、高校英語レベルでは中級以上の問題を完ぺきにこなすことは難しく、聞き取り間違いや文法の勘違い、読むスピーが遅いなどで、思ったように点数が取れない状況でしょう。
また、英会話では自己紹介や趣味など使い慣れた言い回しはスムーズにできますが、自分の意見を語るなどの意思表示をするには語彙力や文法の理解が足りていないレベルです。
TOEIC600点~695点:就職・転職で有利になるレベル
TOEIC600点~695点は、履歴書に記載すれば就職・転職で有利になるレベルです。
TOEIC600点以上は多くの企業が評価基準にしているレベルなので、就活生や転職を考えるビジネスマンはまず600点以上を目指します。
英会話は、日常会話の聞き取りができるようになり、質問ではYES・NOだけでなく自分の意見を文章で返すことができるようになります。
また、ビジネス英会話の基礎も習得できているので、英語を使う仕事に少しずつ役立てていけるでしょう。
ただし、長文の聞き取りにはまだまだ対応できず、受け答えに詰まってしまう傾向があります。
外資系など高い英語力が求められる企業への就職を望む場合は、さらに高得点が必要です。
TOEIC700点~795点:国際部門の業務をこなせるレベル
TOEIC700点~795点は、国際部門の業務を担当できるぐらいの英語レベルです。
聞き取った英語を日本語に訳すことなく理解できる英語力を持っています。
自分の業務に関することならスムーズに受け答えができ、英語でメールのやり取りも問題なくこなせます。
ただし、専門用語を使うビジネスシーンやネイティブ同士が会話する場面では会話についていけない可能性があります。
TOEIC800点~990点:外資系企業勤務・海外赴任できるレベル
TOEIC800点~990点は、高い英語力が求められる外資系企業でも勤務できるレベルといえます。
またTOEIC800点以上は、海外赴任を任される評価基準の1つでもあります。
高い英語力でネイティブとのディスカッションも難なくこなすことができ、業務に関する専門書を読んで理解することも可能です。
あらゆるビジネスシーンで英語力を発揮し、活躍の場を広げることができるでしょう。
高得点を取るための対策とポイント
ここからは、高得点を取るための対策や学習のポイントを解説します。
目標とする点数によって必要な対策は違うため、自分のレベルに合った学習を継続し、段階的にレベルアップを図るのがおすすめです。
TOEIC400点未満~595点を取るために必要な対策
- 100点アップを目指して学習計画を立てる
- 中学レベルの英文法を学ぶ
- TOEIC頻出単語を覚える
TOEIC400点未満の方は、まずは中学英語のやり直しから始めましょう。
中学英語の教材を使って、5文型の形や品詞の働きなど、英文を作る基礎を学ぶことが大切です。
また、同じぐらい大切なのは英単語を覚える学習。
語彙力(英単語力)は英語力に直結する重要なスキルであり、語彙力が低いと、リスニングの問題もリーディングの問題も解くことはできません。
TOEICで頻繁に出題される単語の発音や意味を繰り返し学習し、語彙力を高めておきましょう。
目標とする点数が700点・800点の高得点であっても、まずは100点アップを目指して計画的に学習を進めることが重要です。
TOEIC600点~695点を取るために必要な対策
- リスニング力・リーディング力を鍛える
- レベルに合った単語や文法の繰り返し学習
- 公式問題集で本試験に慣れる
TOEIC600点~695点を取るためには、基礎学習のほか、リスニング力・リーディング力を鍛える学習が必要です。
リスニング力を鍛えるには、ディクテーションやシャドウイングを取り入れた学習が効果的。
- ディクテーション:英語の音源を聞きながら書き取りをする学習方法
- シャドウイング:英語の音声の後に続けて発声する学習方法
また、英文法の教材や長文読解の問題を繰り返し解くことで、リーディング力のアップが期待できます。
得意分野・苦手分野の時間配分を意識しながら、多くの問題を解いておきましょう。
TOEIC700点~795点を取るために必要な対策
- 隙間時間を使った単語学習
- 公式問題集を繰り返し解く
- TOEICの時間配分に慣れる
公式問題集を繰り返して解き、聞き取れなかった単語や意味が分からなかった単語、文法があやふやなところなどがあれば、徹底的に復習しておきましょう。
また、時間をかけるべき問題を見極められるように、問題の時間配分に慣れておくことも重要ポイントです。
TOEIC800点~895点を取るために必要な対策
- 苦手分野を重点的に学習する
- TOEIC頻出の単語・文法を完全にマスターしておく
- 解答のスピードを上げるトレーニング
公式問題集の間違った箇所を重点的に学習するなど、苦手分野を克服することで目標とする点数に近づくことができるでしょう。
またTOEIC800点以上を狙うためには、速読や長文読解の繰り返しなど、問題を解くスピードを上げるトレーニングも必要です。
TOEIC900点~995点を取るために必要な対策
- 多読・速読の練習
- ミスを失くす練習
- 毎日の継続学習
多くの英文に触れる多読や早く読むトレーニングの速読などで、解答のスピードを上げる練習が効果的です。
またケアレスミスを失くすために、公式問題集や参考書など多くの問題にチャレンジしておきましょう。
TOEIC点数のレベル目安・評価基準・対策方法まとめ
- TOEIC点数によって英語レベルが測れる
- 資格として評価されるのは600点以上
- 目標とする点数に合わせた対策がある
TOEIC点数ごとのレベルの目安を調べてみると、600点以上なら資格として評価されることが分かりました。
そのため600点未満は、履歴書に記載すると場合によっては逆効果になってしまう場合もあるので注意が必要です。
思ったように点数が取れなかった場合でも、悲観せずに学習を継続しましょう。
ただし、目標とする点数によって必要な対策は異なります。
自分の英語レベルを知って、目標とするレベルに合った学習を続けることが得点アップの近道になります。
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